和歌山WAKAYAMA
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温暖な気候と雨が森を育む、自然豊かな土地
和歌山県は太平洋に突き出す日本最大の半島、紀伊半島の南西部に位置しています。温暖で雨の多い気候が樹木の生育に適しており、県の面積の4分の3以上は森林地帯。林業の歴史も長く、県の古名である「紀の国」は「木の国」が転じたものといわれています。
半島の先端を占める串本町の潮岬は、本州最南端の土地。映像には、この潮岬と太平洋上の離島・大島をつなぐくしもと大橋が登場します。ゆるやかな放物線を描く290mのアーチ橋と、螺旋を描く386mのループ橋からなる珍しい橋で、爽快なドライブロードとしても有名。リアス式海岸の雄大な景色を背景に、リアライズトレーラーが駆け抜けていきます。
紀伊半島の暮らしを支える一級河川・紀の川
紀伊半島の大部分は、標高1,000m以上の山脈が縦横に走る紀伊山地。和歌山県も8割以上が山岳地帯に占められており、山からは熊野川や日高川、有田川といった多くの河川が流れ出ています。
そのひとつが半島の中央部を貫き、県の中心である和歌山市を通って紀伊水道に注ぐ紀の川。古くはこの川と紀伊水道を行き交う水運が、人々の暮らしを支えていました。リアライズトレーラーが渡っていくのは、紀の川に架かる紀の国大橋。和歌山県と大阪府をつなぐ国道26号・第二阪和国道の一部です。2017年に延長約20kmのこの道路が全線開通したことにより、都市間の交流が活発化。和歌山県から関西国際空港へのアクセスが向上し、交通混雑の緩和にも役立っています。
醤油発祥の地で、伝統的な製法を守り続ける
日本の調味料といえば、まず思い浮かぶのが醤油ではないでしょうか。醤油は鎌倉時代、禅僧覚心和尚によって和歌山県由良町の興国寺に伝えられた徑山寺(金山寺)味噌の上澄み液が原点となり、誕生したといわれています。
今回撮影を行った堀河屋野村は、その発祥地に現存する最古の醤油蔵。1688年(元禄元年)創業の老舗で、いまだに手麹という伝統製法ですべての醤油を仕込んでいます。薪火で大豆を9時間かけて煮蒸しし、小麦を焙煎。その大豆と小麦を種麹と混ぜたら、麹室で昼夜観察しながら4日間かけて育てます。そうしてできあがった醤油麹を塩水とともに木桶に入れ、ふた夏かけて熟成。和歌山県の温暖な環境と、300年以上の長きに渡り伝承されてきたものづくりの技術が、今も変わらず本物の味を醸しています。