漁業・農業が盛んな北部と、雅な文化を今に伝える南部

南北に細長く伸びる京都府。真ん中あたりにそびえる丹波山地で北部と南部に分かれています。
若狭湾に面する北部は、雨や雪の多い自然豊かな地域。日本海での漁業や、稲作を中心とした農業が盛んです。日本三景のひとつに数えられる天橋立があるのも、北部の丹後地域。青い海を2つに分けるように伸びる白砂と松並木の道は、一度見たら忘れられない鮮やかさです。

多くの人が「京都」と聞いてすぐに思い浮かべるのは、南部にある京都市でしょう。794年に平安京へ遷都して以来、皇族や公家を中心に華やかな王朝文化が花開きました。四季折々の儀式や調度品、建築、かな文字、絵画など、日本文化の基礎は京都で生まれ、磨かれたといっても過言ではありません。
今ではすっかり現代的な都市となった京都市ですが、街中に数多く残る名所・旧跡や、細い路地に町家が軒を連ねる景色などが、古都の雅を伝えています。映像には、繁華な京都駅のすぐ近くに鎮座する東本願寺の重厚な門を収めました。
また京都の景観を語るうえで欠かせないのが、昔から「山紫水明」と讃えられる鴨川の流れ。映像のラストシーンでは、鴨川の代表的な橋のひとつである御池大橋をリアライズトレーラーが渡っています。

お酢は京料理を引き立てる縁の下の力持ち

味も見た目も洗練された「京料理」も、京都が誇る文化のひとつです。京料理に欠かせない調味料のひとつが、お酢。地域によって味の異なる味噌や醤油と同じように、薄味の京料理に合うお酢が昔からつくられてきました。
映像に登場するのは、1893年創業の老舗である株式会社飯尾醸造。丹後地域の宮津市に広がる棚田で無農薬の米を栽培し、その新米と土地の水でお酢のもととなる酒を仕込み、その酒からお酢をつくっています。ここまで一貫して手がけている企業は、全国でもほとんどありません。
一流の料亭が点在する花街・祇園でも、飯尾醸造のお酢は料理の味を引き立てています。縁の下の力持ちとして常に欠かせない存在という点では、リアライズトレーラーと同じかもしれません。