栃木TOCHIGI

火山活動によって生まれたダイナミックな自然

栃木県は、関東地方の北部に位置する内陸県です。豊かな自然やいくつもの温泉郷、世界遺産に登録された日光の社寺などの魅力にあふれ、東京から新幹線で1時間というアクセスのよさもあり、年間を通して多くの観光客が足を運びます。
県土の半分以上は森林が占めており、北西部は2000m級の火山が連なる山岳地帯です。映像に現れる雄大な山は、県内で2番目に高い男体山。山自体が信仰の対象で、山頂には日光二荒山神社の奥宮が鎮座しています。山麓に満々と水をたたえているのは、風光明媚な中禅寺湖。ほかにも華厳ノ滝・竜頭ノ滝や湿原、草原が、男体山の噴火活動によって生み出されました。

県内を流れる那珂川・鬼怒川・渡良瀬川の流域には、平野が広がっています。映像のなかでリアライズトレーラーが渡っている朱色のアーチ橋は、那珂川に架かる全長1320m、高さ42mの那須高原大橋。福井県との県境にある那須塩原市と那須町を結び、清らかなせせらぎと深い緑の那須連山を一望できる爽快なドイライブルートです。
また、群馬県との県境に連なる山に水源をもち、栃木県の南部を西から東へ流れる渡良瀬川と、そこに架かる渡良瀬橋も撮影しました。90年代には同名の曲が大ヒットしたことから、リアライズトレーラーが走る白い橋のたもとには歌碑が建てられています。

素朴な風合いを持ち、機能性にも優れた大谷石

栃県庁所在地である宇都宮市では、大谷町を中心に大谷石が産出されます。およそ2000万年前の海底火山噴出によって堆積したという凝灰岩で、素朴であたたかみのある風合いが昔から親しまれてきました。大正時代に建てられ、関東大震災にも耐えた旧帝国ホテルの建材としてよく知られています。
撮影したのは株式会社大谷石産業。地下30〜60m以上の深い採掘場で石を切り出し、用途や注文に合わせて機械で裁断していきます。細かい模様などは、今でも石工職人が手作業で彫っているのだそう。そうして加工された大谷石は、全国の住宅や施設のほか、工芸品や歴史的建造物の修復材としても用いられています。