鹿児島KAGOSHIMA

古くから海路が発達した、南の玄関口

九州地方の最南部に位置する鹿児島県。日本の南の玄関口として、古くは中国や韓国、琉球などのアジア諸国、16世紀からはヨーロッパの国々との交易も盛んに行われていました。
太平洋に突き出した薩摩半島と大隅半島の間には、地殻変動と火山の大噴火によってできた錦江湾(鹿児島湾)が広がっています。その湾内に位置するのが、現在も活発な活動を続けている活火山・桜島。県内のいたるところからその雄大な姿を眺めることができる、鹿児島のシンボルです。
また、湾奥には鹿児島港が整備されています。映像には、港内に架かる黎明みなと大橋が登場。朝日の昇る桜島をバックに、リアライズトレーラーが走っていきます。

地域の暮らしと物流を支える拠点、鹿児島港

鹿児島港は国内外との重要な交流拠点であり、港湾区域は南北およそ20km。7つの港区から成り立ち、それぞれが異なる機能を担っています。
黎明みなと大橋が架かっているのは、中央港区。ここには2007年から供給が開始された人工島・マリンポートかごしまもあり、国内外のクルーズ船が停泊する国際交流港として活用されています。芝生広場や遊歩道が整備されたこのウォーターフロントは、地域住民にとっての憩いの場でもあります。
また鹿児島では28の離島に住民が住んでおり、離島人口が全国1位。そのため鹿児島港では離島との定期連絡便も数多く発着しており、住民の暮らしを支えています。

琉球料理が独自の発展をとげたさつま揚げ

鹿児島の伝統食として、全国的によく知られているのがさつま揚げです。江戸時代、魚のすり身を油で揚げる琉球料理・チキアーギが薩摩へ伝わり、そこで改良されて今のかたちになったのだそう。地元ではさつま揚げではなく、つけあげと呼ばれています。
撮影を行なったのは、いちき串木野市にある寺田屋というさつま揚げのお店。新鮮な地魚のすり身に地酒をたっぷり入れ、昔ながらの方法で手作りをしています。魚肉をミンチにし、シソを混ぜ込んで練り上げていく様子をカメラが追いました。
白いタネを油に入れると、やがておいしそうなキツネ色に。香ばしい香りも立ち上って、食欲をそそります。