政治、経済、文化の中心となる西日本一の大都市

西日本の中心都市である大阪府。日本で2番目に小さい県でありながら、人口は東京都・神奈川県に次いで多く、880万人を超えています。なかでも大阪市は、高層ビルや商業施設が集中する政治、経済、文化の中心地。街路が碁盤の目状に走っており、南北の道路は「筋」、東西は「通」と呼ばれています。
映像に登場するのは、ターミナル駅の梅田と難波をつなぐメインストリート・御堂筋。1926(大正15)年から工事が始まり、1937(昭和12)年に開通しました。100年先まで見据えて整備されたというだけあって、約800本のイチョウが植えられ、電線はすべて地下に配置。さらに沿道の建物の高さも制限することで、大都市にふさわしい美しい景観を誇っています。

豊かな流れとともに発展してきた水都・大阪

大阪は水運によって発展してきた水の都でもあります。鉄道や道路が充実するに従ってその面影は薄れていきましたが、近年は再び川に寄り添う都市デザインが注目されるように。水辺に活気が戻りつつあります。そんな水都の象徴ともいえるのが、市内を横切って大阪湾へと流れ込む大川。映像では、この川に架かる天満橋の遠景を捉えました。
一方、リアライズトレーラーが渡っていく白い橋は、大阪市24区のなかでも湾岸沿いに位置する此花区と、人工島・舞洲をつなぐ全長1.7kmの此花大橋。都心部とスポーツ振興の拠点である舞洲をつなぐ重要なルートであり、その佇まいの美しさと眺望のよさでも府民に親しまれています。

鉄砲鍛冶の技術が生かされた自転車部品製造

府内には63業種もの地場産業があり、機械金属関係だけでも17業種が数えられます 。そのひとつが、自転車部品の製造。ヨーロッパから持ち込まれた自転車が明治時代を通して徐々に普及していき、1890年代から大阪府内でも自転車の修理や部品製造が始まったといわれています。そのとき活躍したのは、伝統的な鉄砲鍛冶や刀鍛冶の知識と技術を受け継ぐ職人たちでした。
今回撮影を行ったのは、柏原市にある自転車フレームメーカー・東洋フレーム株式会社。自社で設計したフレームを、ハンドメイドで製造しています。職人の手によって金属パイプが磨かれ、溶接されて姿を変えていき、スポーツバイクにまで組み上がっていく過程に注目してください。